「職務経歴書って、ただ事実を書けばいいんじゃないの?」
そんなふうに思っていませんか?
でも実は、人事は“ストーリー”として読める職務経歴書にこそ、心を動かされるのです。
そして、あなたが思っている順番とは、まったく違う読み方をしています。
この記事では、現役人事の視点から、「人事が職務経歴書をどんな順番で読むのか」「選ばれる経歴書の共通点」について、リアルで具体的なノウハウをお届けします。
なぜ「ストーリー」が必要なのか?職務経歴書は“人事が読む書類”
まず大前提として、職務経歴書は“人事が読む”ことを意識して作る必要があります。
転職サイトやアプリのフォーマットに沿って淡々と書いただけでは、埋もれてしまう可能性が高いのです。
職務経歴書には、いわゆる「事実の羅列」と「ストーリー型」の2種類があります。
私たち人事は、多忙な採用現場の中で、毎日大量の書類に目を通しています。
だからこそ、“ただの情報”よりも、“人となりが伝わる構成”の方が、記憶にも残りやすいのです。
そして、もっと本音を言うと・・・「未来が想像できる人」にこそ、会いたくなる。
過去に何をしてきたか以上に、「この人と一緒に働く未来」がイメージできることが、書類選考突破のカギになります。
実は順番通りに読んでいない?人事が職務経歴書を読むリアルな流れ
あなたが提出した職務経歴書、人事がどんな順番で読んでいると思いますか?
「上から下まで、じっくり…」なんて、理想論にすぎません。
現実はこうです。
最初に見るのは「職務要約」や「自己PR」
まず目がいくのは、書類の冒頭部分。
ここでの印象で、「続きを読むかどうか」が決まります。
特に、一文目の語り口には注目しています。
次に「直近の職歴」→「成果・数字」に注目
人事は最新の職歴から見ます。
その職場で何をして、どんな成果を出したのか。
「数字で語られているか」「再現性がありそうか」を瞬時に判断します。
最後に「資格」や「志望動機(別紙)」
ここまで読んで「会いたい」と感じたら、ようやく資格やスキルに目を通します。
つまり、最初の印象が悪ければ、最後まで読まれることはありません。
★つまり、「冒頭」で興味を引けなければ読まれない
逆に言えば、冒頭で「この人は面白そう」と思わせれば、ぐっと有利になります。
それこそが、「ストーリー型」の強みです!
読まれる職務経歴書の共通点:ストーリー設計3つのコツ
- 「一貫性」:過去⇒現在⇒未来のつながり
転職理由やキャリアの流れに矛盾があると、「何がしたい人なのか」が伝わりません。
多少のキャリアチェンジがあっても、「その経験が今につながっている」と語れるようにしましょう。
- 「強み」:どの会社でも活かせるスキルや成果
「営業経験があります」だけでは弱いです。
「売上1.5倍を達成。その背景には●●の改善提案がある」など、具体的な“成果+工夫”を盛り込みましょう。
- 「目的意識」:なぜこの会社?なぜこの職種?
転職理由が「なんとなく」では通りません。
職務経歴書には簡潔にでも構いませんので、応募企業との接点や興味を盛り込むと、説得力が増します。
NG例に学ぶ:「ただの羅列」では伝わらない
以下は、実際によくあるNGパターンです。
× 「営業職として新規開拓とルート営業を担当」
→ 何をどれくらい?成果は?新規とルートの割合は?
まったくイメージが湧きません・・・
〇 「新規開拓営業で月平均5件の受注を安定的に獲得。既存顧客への提案強化により、前年対比120%の売上に貢献。新規開拓4割、ルート営業6割」
⇒成果が数字で示されており、再現性も感じられる良い例です。
このように、“誰でも言える”表現から、“自分にしか言えない”内容へブラッシュアップすることが大切です。
伝わる職務経歴書の構成サンプル
実際の構成は以下のような流れがおすすめです。
- ①職務要約(3〜5行)
今までのキャリア全体の要約+強みや実績 - ②各職歴(会社ごと)
業務内容+成果+工夫や改善経験 - ③活かせるスキルや経験
応募職種に関連するスキルを強調 - ④志望動機(簡潔に)
「なぜこの企業に興味があるか」を軽く触れる
このテンプレートに「ストーリー性」を持たせれば、読む側にとって圧倒的に伝わりやすくなりますよ◎
まとめ:あなたの職務経歴書は“物語”になっているか?
職務経歴書は、単なる経歴の一覧表ではなく、「あなたのキャリアを語るストーリー」です。
人事は“読みたい”わけではなく、“見るべきだから読んでいる”ことを忘れないでください。
そのなかで選ばれるためには、「一目で惹きつける構成」と「人柄が伝わるストーリー」が必要です。
「誰が読んでも伝わる職務経歴書」を作ることが、内定への第一歩です。
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