面接を受けているとき、「面接官って、今なに考えてるんだろう?」と、ふと気になったことはありませんか?
これは、面接に臨む多くの方が抱く疑問です。
実際私も、人事になる前の就職活動や転職活動では、面接官がどこを見て判断しているのか分からず、常にドキドキしていました。
この記事では、現役人事である私が、「面接官はどこを見て、何を感じているのか?」「実はやりがちなNG行動とは?」といった採用のリアルな裏側を、実際の面接エピソードとともにお届けします。
面接官は「受け答え」だけを見ているわけではない
まず大前提として、面接官は単に「話の内容」だけをチェックしているわけではありません。
むしろ、表情・態度・声のトーン・目線・沈黙のとり方など、非言語情報から多くの情報を読み取っています。
実際にあったエピソード:優秀だけど「惜しい」と思ったケース
ある日、経歴も申し分なく話も論理的な20代後半の男性が面接に来ました。受け答えも完璧。しかし、ずっと机に肘をついており、やや上から目線な印象を受けました。
内容は良くても、「一緒に働きたい」と思えず不採用に。理由は明確には言えませんが、面接官全員の評価が「ちょっと付き合いにくそう」でした。
人柄や印象は、内容以上に重視されることもある、という実例です。
面接官が心の中で考えていること5選
ここでは、面接中に面接官がよく心の中で考えていることを紹介します。
- 「この人、現場で浮かないかな?」
スキルよりも、チームへのフィット感が重要視されることが多いです。 - 「なぜうちなのかが弱いな…」
志望動機が曖昧な場合、入社後すぐ辞めてしまう懸念が湧きます。 - 「話が長い…本質が見えにくいな」
話し方や構成力も、評価に大きく影響します。 - 「このエピソード、本当かな?」
盛っていそうな話には、経験者ほど敏感です。 - 「第一印象と話し方にギャップが…」
ギャップが悪い意味で目立つと、違和感につながります。
これらは、どれも合否に影響を与える要素です。
人事目線で見る「やりがちなNG例」
逆質問が「特にありません」
面接終盤での逆質問は、企業への興味を測る場でもあります。ここで「特にないです」は、意欲が伝わらずマイナスに。業界関連のニュースで気になったことや、実際に働く社員についての質問をするといいでしょう。
◎人事視点:「うちにあまり興味ないのかな?と感じる瞬間。せめて『御社で活躍している人の特徴は?』などの質問は用意してほしい」
前職の悪口を言う
「前の上司がひどくて…」などの発言は要注意。たとえ事実でも、ネガティブな印象を与えてしまいます。
◎人事視点:「うちに入っても、何かあるたびに他責にするのでは?と思ってしまう」
テンプレ回答ばかり
「御社のビジョンに共感しました」「チームで働くのが好きです」など、よくある言葉だけでは響きません。面接官はたくさん面接を経験しているからこそ、「あ、またこの回答か…」という印象を持ってしまいます。自分の経験やスキルを、応募企業と絡めて伝えてみましょう。
◎人事視点:「応募者が本当に自分で考えて言っているか、見抜こうとしています」
印象アップのために面接前にできること
面接で好印象を残すには、単に「回答を用意する」だけでは不十分です。
- 企業情報・募集背景をしっかり読み込む
- 自分の話す内容と企業の求める人物像をすり合わせる
- 第一印象(表情・声のトーン・姿勢)を意識する
- 逆質問は2~3個、必ず用意しておく
これらの積み重ねが、面接官に「この人と働いてみたい」と思わせる鍵になります。
まとめ|面接官の心の中を知ると、対策の精度が変わる
面接は、あなたのスキルや経験をアピールする場であると同時に、企業が「一緒に働きたいか」を見極める場でもあります。
だからこそ、表面的な「正解」を探すよりも、面接官が心の中でどんな視点を持っているかを理解することが、結果的に選考突破の近道になります。
ぜひ、この記事を参考に「面接官の視点」を意識しながら準備を進めてみてください。面接の見え方が、少し変わるはずです。