採用活動のコスト削減方法|人事が試した無料でできる採用活動の工夫
人事なら誰しも一度は考えたことがある、
「採用コストをできるだけ削減したい」「有料媒体に頼らず人材を確保したい」という悩み。
そんな悩みを持つ中小企業やベンチャー企業の人事担当者に向けて、今回は現役企業人事が実践した無料でできる採用の工夫を紹介します。
この記事では、以下のような方におすすめの内容です:
- 採用予算が限られている企業
- 自社で採用業務を内製化しているがノウハウが少ない
- 人事担当に任命されたばかりで何から始めればいいかわからない
今回は実体験をもとに、「コストを抑えつつも成果を出した方法」を厳選して紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
社員紹介(リファラル採用)でコスト削減&ミスマッチ防止
私の勤務先では、数年前からリファラル採用(社員紹介制度)を導入しています。紹介者・被紹介者の両方にインセンティブ(例:5万~10万円程度)を支給していますが、エージェント利用に比べるとコストは圧倒的に低く抑えられます。
実際に感じたメリット
- 採用単価を10分の1以下に抑えられた(媒体費・仲介手数料ゼロ)
- 紹介者経由で、入社前に候補者の人物像やスキル感の実態が把握できた
- 候補者も事前に会社の”リアル”を知って入社するため、定着率が高かった
もちろん、制度設計の工夫(紹介ルールの明文化や報酬のタイミング)も重要ですが、コストを抑えて「企業文化に合う人」を採用するには非常に効果的な手法だと感じました。
無料の求人媒体を活用する
次に活用したのが、無料の求人媒体。代表的なものに以下のような媒体があります:
- ハローワーク
- Indeed(無料掲載枠)
- エンゲージ(エンジャパン)
これらの媒体は掲載料がかからず、原稿も簡単に自社で作成・投稿が可能です。
ポテンシャル層の採用に効果あり
経験者採用では競合が多く、応募数は限られましたが、未経験者や第二新卒などのポテンシャル層の応募は一定数ありました。
無料媒体を使う際のポイント
- 仕事内容をできるだけ具体的に記載することで、ミスマッチを防ぐ
- 「未経験OK」や「研修あり」など、安心材料を明記
- 更新頻度を高く保つ(アルゴリズム上の掲載順位に影響)
媒体によって応募者の層に違いがあるため、複数媒体を同時に活用するのが効果的です。
自社採用サイトの充実とブランディング
私たちが最も力を入れたのが、自社の採用サイトの強化でした。
WordPressなどのCMSを使って社内で作成・運用しており、費用はほぼかかっていません。自社経由の応募が増えただけでなく、企業ブランディングにもつながるという副次的効果もありました。
掲載したコンテンツ例
- 社員インタビュー
- オフィスの写真紹介や働き方に関する特集
- 福利厚生や教育制度の詳細
- 1日の業務フローや入社後研修の様子
また、営業先や取引先からも「しっかりした会社」という印象を持ってもらいやすくなり、対外的な信頼感の向上にもつながりました。
予算がなくても成果は出せる。人事が意識したい3つの視点
これらの施策を通じて感じたのは、「お金をかける=良い人が採れる」ではなく、採用成功の鍵は“情報発信力”と“接点の工夫”にあるということです。
以下の3つを常に意識していました:
- 「誰に」「どんな職場か」を伝える情報の質
- 費用よりも“手間”をかけて、応募者の不安を減らす
- 選考後のフォロー体制で定着を高める
どんなに広告費をかけても、情報が薄かったり応募者への向き合い方が雑だと、採用は失敗します。逆に、限られた手段でも「この会社で働きたい」と思わせることは可能です。
まとめ|“採用にかかるコスト”は工夫次第で削減できる
本記事で紹介した内容をまとめると、以下のようになります
- リファラル採用はコスト削減だけでなくミスマッチ防止にも有効
- 無料媒体はポテンシャル層へのアプローチ手段として有効
- 自社サイトの充実はブランディングと応募者数の増加に貢献
予算が限られていても、視点を変えることで十分成果を出すことができます。
特に、中小企業やスタートアップこそ、独自の採用ブランディングと柔軟なアプローチが重要です。この記事が、少しでも皆さんの採用活動のヒントになれば幸いです。