面接官のマナー基本5選|候補者に選ばれる企業になるために意識すべきこと

面接官の基本マナー5選 人事向け
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「面接官って、何をどうすればいいの?」「面接官のマナーが分からない」
採用担当として面接に初めて臨むとき、そんな不安を感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
特に人事歴が浅い方や、現場から抜擢されたばかりの社員にとって、「何を聞けばいいのか」以前に「どんな態度で接すればいいのか」がわからないことも多いはずです。

しかし、実は候補者は「面接官のマナー」を非常によく見ています。
特に、最近の採用市場は「売り手市場」の傾向が強いので「企業も候補者に選ばれる時代」
企業の第一印象は面接官によって決まり、ひとつの無意識な言動が“辞退”につながるケースもあるのです。

この記事では、現役人事の私が、採用実務の現場で得た経験をもとに「面接官が最低限押さえるべきマナー」「やりがちなNG行動」「新人面接官がハマりがちな落とし穴」について解説します。

面接官として最低限守るべき基本マナー5選

まずは、「これだけは絶対に守ってほしい」という基本的なマナーを5つご紹介します。
どれも当たり前のようでいて、意外とできていない人が多いポイントです。

時間を守る(開始・終了の厳守)

面接は「候補者との信頼関係を築く場」。その第一歩は、時間を守ることです。
開始時間に数分でも遅れると、それだけで「この会社、ルーズだな」「自分はあまり期待されていないのかも」と感じさせてしまうリスクがあります。
また、終了時間がオーバーしすぎると候補者のスケジュールにも支障が出ます。事前に予定時間を把握し、面接の流れを組み立てておきましょう。

清潔感・身だしなみ

「面接官も見られている」ことを忘れてはいけません。
スーツがヨレている、シャツがしわくちゃ、髪がボサボサ。これだけでマイナスな印象です。
候補者がスーツで来社しているのに、面接官がカジュアルな服装だと違和感を持たれることも。
服装の自由度が高い会社でも、採用ポジションに応じたTPOは意識しましょう。

言葉遣いと敬意ある対応

「面接=上から選ぶ場」と思っていると、つい高圧的な態度や失礼な言葉遣いになりがちです。
しかし、候補者はあなたの言葉や態度から企業文化を感じ取っています。
たとえ自分より若い人や未経験者が相手でも、丁寧な言葉遣いと敬意ある姿勢を忘れずに。

候補者の話をさえぎらない傾聴姿勢

「ちゃんと聞いてもらえている」と候補者が感じるだけで、面接の満足度は大きく上がります。
逆に、話の途中でかぶせたり、反応が薄いと「興味を持たれていない」と感じさせてしまいます。
うなずきやアイコンタクト、適度な相づちなど、基本的な“傾聴スキル”は面接にも非常に有効です。

評価の公平性と一貫性

「この人には厳しく」「あの人には甘く」といったブレた対応はトラブルの元です。
評価基準が面接官によってバラバラだと、最終的に人材のミスマッチや辞退にもつながりかねません。
質問内容や評価軸はできるだけ統一し、公平で透明性のある対応を心がけましょう。

やりがちなNG行動とそのリスク

ここでは、面接官が無意識にやってしまいがちな「NG行動」と、それが候補者に与える悪影響を紹介します。

  • 自社や自分の話ばかりしてしまう
  • 圧迫的な質問(なぜうちを選んだ?それうちじゃなくてもいいよね?など)
  • メモを取らずに評価が主観に偏る
  • 相手の話をさえぎる・否定する
  • 「うちはこうだから」と改善の余地を認めない姿勢

これらの行動は、候補者に「この会社、合わないかも」思わせてしまう原因になります。
また、SNSや口コミサイトで悪い印象が共有されることもあり、企業ブランドに長期的な影響を及ぼすリスクも。
面接は企業の“顔”であるという意識を常に持つことが大切です。

面接官初心者が気をつけたい3つの落とし穴

無意識の上から目線

「なぜ転職を?」という質問一つでも、言い方や表情で印象は大きく変わります。
「なんでそんな理由で辞めたの?」と責めるような口調では、相手は萎縮してしまいます。
あくまで「キャリアを一緒に考えるスタンス」が理想です。

質問が偏る

自分が興味ある部分(例:スキルや実績)に偏って質問してしまい、人物像が全体的に見えないケースがあります。
長期的に働いてもらうためには、候補者と会社の価値観がマッチするかどうかを見極めることも重要。
スキルだけでなく、「なぜそのキャリアを選んだか」「どんな価値観か」など、広い視点で質問を用意しましょう。

自分の評価視点を過信する

「この人はダメ」と早期に決めつけてしまい、正しく評価できないこともあります。
面接官としての経験が浅いうちは、他の面接官や評価者としっかりすり合わせをしながら判断することが大切です。
個人的な感情が強く出すぎないように注意しましょう。

候補者から“選ばれる企業”になるために

今の時代、優秀な人材は企業を「選ぶ立場」にあります。
そして、候補者が最初に接する“企業の顔”が面接官です。
一人ひとりの候補者に丁寧に向き合うことで、「この会社で働きたい」と思ってもらえるかが決まります。

マナーの積み重ねは、企業イメージにも直結します。
日々の採用活動の中で、「この対応は失礼ではないか?」「この説明で誤解を与えていないか?」といった視点を持つことが、結果的に採用成功への近道になります。

まとめ|面接官も“企業の顔”であることを意識しよう

面接は「候補者を評価する場」であると同時に、「企業が見られる場」でもあります。
面接官のマナーひとつで、採用の成果は大きく変わってきます。

今回ご紹介したマナー5選やNG行動を意識するだけでも、候補者の印象は大きく変わります。
とくに人事・採用初心者の方は、この記事をチェックリスト的に活用しながら、自信をもって面接に臨んでいただければと思います。

そして何より、面接は「人と人」の対話です。
相手へのリスペクトと誠実な姿勢を忘れずに、より良い採用活動を進めていきましょう。

図解|最低限守るべき 面接官のマナー5選

マナー 理由・ポイント
時間を守る 信頼の第一歩。候補者は数分の遅れにも敏感。
清潔感のある身だしなみ 面接官も見られている。だらしなさは企業印象を下げる。
敬意ある言葉遣い 「選ぶ場」ではなく「選ばれる場」としての意識を。
傾聴姿勢を意識 話を遮らない。相づちやアイコンタクトで安心感を。
評価の一貫性 主観に頼らず、共通の評価軸を設定することが重要。


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